松本大学学長 「人生50年」がいまは人生80年の時代。
 日本は、世界一の長寿国、長野県は長寿県のトップ。高齢者の医療費の少ないことでもトップ。高齢者の就業率が日本一。病院や諸施設ではなく、自分の家で死を迎える比率がこれまた日本一。就業率が一位ということと長寿との関係。

 「人」という漢字の意味。「人は一人で生きられない。援け合って生きるもの。二人の人が支え合っている姿から作られた。」「人が進化して、前足が手となり立っている姿を表している。」仕事(物を作る行為=生産活動)ができることが人間の本性。特性。

 人間は集団で生きることが特性。「社会的存在」。グループ(郡)を作って助け合って生きている。夫婦、家族、ご近所、町内、区、町、市、国といった単位の集団となり、最後は地球規模の郡をつくって存在している。学校、就職、趣味の会、同窓会等々いろいろな集団の中で生活している。最小単位の集団は“夫婦”。幸せな夫婦とは?“仲の良い”夫婦。
 “幸せ(仲の良い)人間関係”を作る。“良い人間関係”を作る素は、“知能(頭の良さ)”IQよりも、“感能(心の良さ)”EQ。“心の良さ”は、おもいやり、優しさ、助け合うといった“心”のこと。市場経済社会はギブ アンド テイクを基本原理としている。人間関係もこの原理に律せられ、愛情をギブ アンド テイクになっている。これを改めるにはギブ アンド ギブを基本原理にすれば良い。リルケの「所有しない愛」。

 市場経済社会の競争原理、欲望の暴走、“格別”の拡大、大量生産大量消費者の結果として使い棄ての生活習慣等による不幸の拡大。“競争”社会は、心を亡くさせたり、荒ばせたりします。“幸せづくりのこころ”で共同すること。“欲望を満たすこと”が幸せか?“もったいない”のこころが、古来からの日本人の生活信条。清貧を優雅に生きるのが、日本人の幸せを生きる生き方の典型。“幸せづくりの素”の一つ。

 幸せ、不幸せの分岐点。身近な人の死は悲しく、子供や孫が生まれた時は嬉しい。“生”は幸せ、“死”は不幸せ。命にプラスかマイナスかが、不幸せの分水嶺。 幸せの価値観では“命”とか“生きること”が価値の基準です。

 仕事をすることが人間の本性。無から有を創る仕事が最善。最大の創造活動は、最大価値である“生命”を創る仕事、“ひとづくり”。農作業や芸術活動もこれに準ずる。個性を開花させる「自己実現」の活動は人間の本性に合った活動。また、役立ち、感謝させる共同・共生の活動も人現の本性に合った活動。人間の本性に合った活動が幸せをもたらす。

 人間の“喜怒哀楽”丸ごとで一つの人生。闇があるので明るさが判る。病気があるので健康が判る。幸せと不幸せは表裏一体。

 肉体(目、耳、足腰)は老化する。肉体の一部ではない“こころ”は、老化しない。“幸せ”は、気持ち方次第、つまり“こころ”の問題。“指圧のこころは母ごころ”。“母ごころ”は“思い遣り”や“優しさ”。これが人を幸せにする“こころ”。優しいこころとこころが通じ合うことが幸せづくりの基本。たかが「笑顔で挨拶」、されど「笑顔で挨拶」。

 みなさん!どうぞ“幸せづくりのこころ”でお健やかに!

 松本大学前学長 中野和朗

事務局より

平成18年度の開講及びホームページ開設にあたり、松本大学前学長中野和朗氏から、このホームページをご覧になる多くの皆様に向けてのメッセージをご寄稿いただきましたので、掲載させていただきます。